幸せいっぱい

女は女である [DVD]

女は女である [DVD]

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『女は女である』には、ゴダールがはじめて映画で世界に触れたその指先が刻印されている。白を基調とした洗練された色彩、官能的なカメラワーク、詩的な字幕、ゆったりとした娯楽性……今となっては「ゴダールのトレードマーク」になっているもの、ほぼすべてがここ出そろって堪能できる。まさにゴタールの革新的作品といえよう。
物語の中心は子どもをめぐるカップルのケンカ。子どもを産みたい女とそれに反対する男、男友だちがそれに絡んでドタバタするというたわいないものではある。しかしセリフひとつひとつがかわいらしく、役者の演技は隅々までみずみずしい。この映画で一躍有名になったアンナ・カリーナの、アンニュイと幼さが同居した不思議な美しさからも目がはなせない。かろやかな足取りで「映画史」を大きく塗り替えた一作である。(岡野宏文

内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)
子供を欲しがらない夫と、夫を困らせるためにボーイフレンドと関係を持ったかのように振る舞う妻のすれ違いをコミカルに、斬新な手法で描いたゴダールのコメディ。


これはアンナ・カリーナのための映画でしょう。
それくらいに彼女の演技が目立っています。
スタイリッシュでクールでスマートな彼女のルックスと立ち振る舞い。
赤と青といった派手派手しい色使いの衣装も見事にマッチ。
あれを彼女以外の女優が着たら、質素な雰囲気になるのだろうけど、アンナ・カリーナがさらりときこなして、ファッショナブルです。
ゴダールにこんなポップでハッピーなミュージカルなフィルムがあるとは驚きです。
男と女の違いにこだわるのは分かるなあ。
最近僕もそれはよく考えますし。
女ははぐらかす権利をもつ。
愛してるがゆえに、たがいつがいである男女は決して分かりえない。
出来事が幸せなのか。
幸せな出来事なのか。
形容詞の使い方なんていうセリフもさらりととびだす。
映画は流れる。
しかし思いは流れない。
脳内につきささったまま離れないのである。